【ブログ】ノウルーズに想う

【ブログ】ノウルーズに想う

先月、3月20日は春分の日でした。
イランでは、この日はノウルーズといい、新年をお祝いする日にあたります。ペルシャ語で、ノウルーズのノウ(نو)は「新しい」、ルーズ(روز)は「日」を意味します。まさにこの日から新しい年が始まるのです。

ノウルーズの前日、3月19日にイラン文化センター主催の「ノウルーズ―元旦イラン伝統音楽祭」(@港区リーブラホール)に行ってきました!
楽団グーシェZARI-ZARIによる刺激的な音楽イベントです。

楽団グーシェによるイラン古典音楽の演奏は、4分の3音(半音のさらに半分の音)が含まれる音階で奏でられます。不思議な感じの音階ですが、これが中東への扉をワーッと開いてくれる魔法の鍵のように思います。

そして、ZARI-ZARIが演奏したダフ。ダフはフレームドラムという分類になるそうです。ドラムというといわゆる太鼓の形をイメージしますが、ダフはタンバリンが大きくなったような感じです。

今回、私は初めてダフの生演奏を聴いたのですが、驚きました! 1つの楽器があんなに豊かな表情を持っているなんて。ZARI-ZARIのメドレーを聴いていたら、春の嵐が吹き去って、眠っていた虫や動物たちが土の中やねぐらから出てきて、踊り出しているような光景が目に浮かびました。

春が新年という文化は素敵だなと思います。自然や動物の営みに近い感じ。春は「おめでとう」を言う回数も増えますしね。

会場のステージ上に映し出されていた山は、富士山ではなく、イランの最高峰ダマーヴァンド山だそうです(標高5,000m超)!

なんとも美しい山容です。チューリップ畑の後ろに雄大にそびえ立つダマーファンド山を眺めていると、春の訪れを祝い、自然を愛でる心は、イランも日本もそして世界中で同じなんだろうなと思います。

素敵な1年になりますように!
サーレノウ・モバーラク!

※トップ画像は、2年前に見よう見まねで飾り付けたイランの正月飾り、ハフト・スィーンもどきです。ハフト・スィーンのハフトはペルシャ語で7、スィーンは英字でいうとSにあたります。ノウルーズを迎えるにあたり、イランの各家庭ではスィーンから始まる7つの縁起物を飾ります。